フランシス・ベーコンの肖像
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イタリアには実験アカデミー(Accademia del Cimento)、イギリスには王立協会(Royal Society)などの学会が作られ、それらは気象測定器の発明や開発も積極的に行った[3-3学会の誕生と気象観測]。特にイギリスではロバート・フックがさまざまな気象測定器の開発に大きな役割を果たした[3-3-3イギリスの王立協会とフック]。
組織的な気象観測網のために、離れた地点の観測値を比較可能(comparable)なものにすることに関心が払われるようになった。しかし、そのための温度計や湿度計などの測定器の測定基準の決定と較正方法の確立には、かなりの試行錯誤を要した。その較正方法の確立には、18世紀末までかかったものもあった[4. 気象測定器などの発達]。
18世紀末には初めてドイツのマンハイムに気象専門の学会であるパラティナ気象学会(Societas Meteorologica Palatina)が作られて、ヨーロッパなどに精密で統一的な観測網を展開した。約15年継続したが、ナポレオンによるマンハイム占領によりの活動は終わった。しかし、この気象観測網による正確な観測記録は、19世紀になって利用され、ブランデスによる天気図やフンボルトによる気候図が生まれるきっかけとなった[3-3-5気象を専門とする学会による気象観測網の誕生]。
(つづく)
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